2021年9月30日 木曜日

コールマンシングルバーナーとケロシン化

私がメインで使っている、キャンプ用のバーナーは、
SOTO レギュレータストーブ ST-310です。
CB缶を使うバーナーなので、ランニングコストを低く使う事が出来ます。

しかしながら、秋冬キャンプを始めて見ると、低温時にはブタンガス100%のデメリットが出て、出力低下or燃焼不能、となってしまいます。
寒いときに火力が落ちたり、お湯を湧かせなくなるのは辛いものです。

となると、低温時でも安定して使えるバーナーが欲しくなってきます。
扱いやすいOD缶か、
ランニングコストを考えて、ガソリンか。
いやいやしかし、ガソリンバーナーは結構高いんだよなぁ、とか考えていたら、
実家に昔使っていたコールマンのシングルバーナーあったことを思い出しました。



(実家から取り寄せたバーナー)
コールマン デラックススポーツスターII 533-739J

懐かしい色です。
レバーのところは、昔火力調整を失敗して焦がしてしまったんですよね。

久しぶりにポンピングをしていざ点火。



20年ぶりぐらいに火を入れるような気がしますが、しっかり着火、燃焼しました。
綺麗な燃焼です。
しかも燃料は、タンクに残っていたホワイトガソリン。
なんという堅牢さ。

ちなみにこのコールマンのバーナーですが、
今ではめずらしい、無鉛ガソリンも使えるモデルです。
無鉛ガソリンはホワイトガソリンより安価なので、使いやすい一方、定期的に使わないと添加物が悪さをする、という噂もあったりします。
やっぱり長く使うなら高くてもホワイトガソリンしかないのか?
それとも、巷で噂のケロシン化(灯油)なら、安価に添加物の悪さも気にせず使えるのでは?


と、いろいろ考えまして、まずは燃料コストを比較してみることにしました。
灯油を1として熱量からざっくりと計算をします。
ちなみに、燃焼効率は考えていません。
プロパンガスはブタンより単位重量当たりの熱量が小さいですが、無視をしてブタン100%勘案しました。

単位 円/単位 MJ/単位 円/36.5MJ 価格比
(灯油を1)
備考
灯油 1L 65 36.5 65 1.00
石油連盟統計情報
CB缶 250g缶 85 12.4 250 3.85 ブタン 49.5MJ/kg、3本セット
CB缶 プロパン入り 250g缶 300 12.4 883 13.59 ブタン 49.5MJ/kg 準用
OD缶 500g缶 700 24.7 1,034 15.91 ブタン 49.5MJ/kg 準用
ガソリン 1L 120 33.3 132 2.02
石油連盟統計情報
ホワイトガソリン 1L 500 33.3 548 8.43 熱量はガソリン準用、4L缶
電気 1kwh 25 3.6 253 3.90 基本料金除く 26.05円/kwh+再エネ賦課金+燃料調整費
都市ガス 1m3 150 45.0 122 1.87 基本料金除く 12A
LPガス 1m3 800 100.0 292 4.49 基本料金除く
LPガス (安い場合) 1m3 360 100.0 131 2.02 基本料金除く

電気都市ガス等ありますが、ついでに計算をしただけなのであまり気にしないでいただきたく。

こうやって比較しますと灯油の安さが際立ちますね。
OD缶と比べると圧倒的コストパフォーマンス。

という訳で、圧倒的安さにつられて、ガソリンバーナーをケロシン化することになったのでした。

ケロシン化については、いろいろなページで調べてみますと、
バーナーリングを追加すれば出来るとのこと。
400-3451という純正のバーナーリングセットを購入し、1枚足しこんでみます。


(バーナーリング。ワンセットでの購入となります。Amazonで買いました。)


取り付け方法は、
まず、ジェネレータを外します。



ジェネレータが外れるのを抑えているネジを2本外し、



このような状態にします。
根元がナットのようにも見えますが、これは回りません。

反対側のレバー側は、



このナットを緩めます。
ナットを緩め、ジェネレータを少し浮かべると、クリーニングロットがボディ側に引っかかっていますので、
ピンセット等で外します。

ジェネレータが外れたら、あとはバーナーリングをドライバーで外して追加するだけです。




購入したバーナーリングの内、なみなみ1枚、板1枚を追加します。


で燃焼試験。
ガソリンと違い気化しにくいため、バーナーリングやジェネレータをガストーチで炙ります。
でレバーをひねって点火。



特に問題なく燃えますが、相変わらず火力調整が上手くいきません。
強火と、やや強火しか出来ません。
これでは湯沸かしぐらいにか使えません。

なんとか火力調整は出来ないかと、調べてみると、
ジェネレータ内のクリーニングニードルを自作すると、弱火も可能になるとのこと。


早速、針金を購入し、試してみます。


(100円ショップで購入)


(上が純正のクリーニングロッド。下が自作のクリーニングロッド)

火力調整としては中火が出来るようになった、という感じなのですが、
燃料レバーを絞り、中火にしたときに燃料が漏れてきます。

気化しにくい燃料を使っているためか、
燃料噴射口を塞ぐ事で、空気の巻き込み量が減り、燃料過多になってしまうのか、
明確な原因は分かりませんが、燃料が漏れてきます。
何度かクリーニングロッドの作り直してみましたが、やはり同様の結果になります。

これでは火だるまになってしまう。
やはりケロシン化はダメか?

と諦めかけたところ、このバーナーは、燃料が減ってくるとそもそもの火力が落ちてくることに気が付きました。
圧力が落ちているからと思われます。

これはもう圧力で火力調整をするしかない。
という訳で、圧力計を購入しました。


(Amazonで購入)



フィラーキャップの代わりに取り付けます。

で燃焼試験です。



これが強火。
タンク内の圧力はあまり上げなくても十分そうです。



次が出来るだけ弱火にしたところ。
かなり火が絞れたのではと思います。
これ以上、圧を下げると、燃料の気化が出来ず、火が消えてしまいます。
それにしても、こんなに圧力を下げても燃えるものなんだ、と思いました。

これで、なんとか火力の調整にも目途がつきました。
あとは、これからの寒い時期安定して運用できるかが課題になります。

振り返ってみると、バナーリングに圧力計と、CB缶を何本も買える金額を支出してしまいましたが、
安価な灯油を使えるというのは、ロマンですね。
これからメインバーナーとして使っていきたいと思います。

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